【ロープウェイ封印】ジャンダルム弾丸日帰り縦走(白出沢〜奥穂〜ジャン〜西穂〜西穂沢)〜夜明けと雲海と浮石と〜
1. はじめに(エピローグ)
「体力度7」「登り3000m」…いや、普通なら日帰りじゃ計画立てないですよね?でも私たちはやりました。宿泊代とロープウェイ代をケチり、いや節約とトレーニングのために、西穂沢を自力で下山するという魂の意地を見せつつ。
そんな“バカ企画”に召喚されたいつもの後輩と、命を預け合ってジャンダルムを駆け抜けてきました。
笑いあり、感動あり、そしてちょっとお財布ニッコリ(?)の一日をあんぱん食べながらにレポートします。
2. コース概要
ルート:鍋平駐車場〜白出沢〜奥穂高岳〜ジャンダルム〜西穂高岳〜西穂沢下降
総距離:約25km、累積標高差:+3,070m / -3,100m
体力度:7(ふつうなら1〜2泊推奨だけど、今回は一日でね!)
タイムテーブル
時刻 | 行動 |
---|---|
23:30 | 鍋平駐車場到着 |
24:00 | 登山開始(白出沢へ) |
04:30 | 穂高岳山荘到着、あんぱんを食べる |
06:00 | 奥穂高岳登頂、大福を食べる |
07:00 | ジャンダルム登頂、照り焼きチキンを食べる |
11:30 | 西穂高岳通過、西穂沢にエントリー |
15:00 | 新穂高登山指導センター下山 |
3. ジャンダルムとは?国家憲兵であり山の悪役である
ジャンダルムというのはフランス語で「国家憲兵」の意味ですが、山用語では「尾根の通行を邪魔する岩」のことを指します。
つまり、このジャンダルムというのは、北アルプスの奥穂高岳の前衛峰でありながら、尾根上で我々をビビらせる岩の悪役ってわけです。メッチャカッコいいね!!中学2年生の頃の私に刺さりそうです!
名前の由来はスイスのアイガーにある200mもある垂直絶壁から来ていますが、日本のジャンダルムも負けてません。南北3.5km、東西1.5kmの広さにそびえ立ち、写真映えバツグン。ロバの耳や馬ノ背など、近隣にも怪しげな名前の難所が続き、昭和になってから名前が付けられたというのもなんだかシュール。
岩は閃緑斑岩という硬い岩で、まるで「ここから先は俺の縄張りだ!」と主張しているかのよう。そんなジャンダルムに挑いつものの私たち。
4. 鍋平駐車場から白出沢へ(スタート〜夜間登山)
23時過ぎ、鍋平駐車場到着。時すでに満車の嵐。さすがシーズン中の北アルプス、みんな好きねえ。私は駐車場スカスカの冬が好き。
ここから白出沢に向けてヘッドライト頼りの夜間登山開始。夜の白出沢は、浮石だらけのガラガラ地獄。まあ下山ルートを考えると序の口だったけど。時折分岐があるも意識していないと見逃しやすくて、ヘッデンの灯りが少ないとルートミス確定。私たちも何度か「アビナイヨ!」の標識に助けられました。
この辺りで「本当に西穂沢下降でいけるの?」という疑念が頭をよぎるけど、ま、気にしない。まだ慌てるような時間じゃない。
5. 夜明けと雲海、そして奥穂高
夜間登山の辛さも忘れさせてくれるのが、雲海と夜明けのご褒美。
4時過ぎ、穂高岳山荘に着くと目の前には真っ白な雲の海が広がり、東の空がオレンジ色に染まっていく。ヘロヘロの身体に染み渡る美しさです。
ここまで来れば奥穂高岳まではもう少し。夜間登山の緊張感は薄れ、なぜか楽勝気分で5:59にはピーカンのはずがガスり出した奥穂高岳山頂に到着。あるあるですね。
6. ここからが本番!ジャンダルム突入
ここからは岩稜歩きの真骨頂、ジャンダルムへ。
「馬ノ背」の下り、「ロバの耳」の登りは、初心者殺しの名所。ワンミス即墜落の緊張感は、いつものゆるランからは想像もつかないレベル。
でもそんな極限の緊張感も、ジャンダルムの岩の主が「国家憲兵」として見守ってくれている気がして…いや、そんなわけはないんですが。
絶景に恵まれ、まさかの快晴に回復でジャンダルム登頂!山のツンデレ悪役が今日はご機嫌デレパターンです。
7. 天狗・逆層・赤岩〜西穂へ
ジャンダルムの後は、天狗岩、逆層岩、赤岩といった名前も恐ろしい岩場が続きますが、ここからは歩きやすい稜線に変わってほっと一息。
とはいえ油断は禁物。景色に癒されながらも緊張感は維持させよう。
8. 西穂からの下降、西穂沢へ(そして節約とトレーニングのためにロープウェイ代をケチる)
西穂高岳11:30通過。
ここからは下山モード…と思いきや、ロープウェイ代(2,000円以上!)をケチって、わざわざ自力で西穂沢を下降するという謎の選択。
この下り、見た目以上に浮石だらけ、っていうか全部浮石のガラガラ地獄。落石も怖いので上下で歩かず、気をつけて足元を選びながら慎重に下る。膝はすでに笑いはじめてるけど、節約と筋トレのためと割り切る。
結果、15:20に新穂高登山指導センターに無事到着。膝が「もうやめて…」と泣いています。財布はニッコリ笑ってます。
9. 下山後の温泉情報
さあ、苦労の後は癒やしの時間。
おすすめは「ひらゆの森」。大人700円とリーズナブルで、疲労回復に最高。
ただし、お盆真っ最中なので激混み注意。私たちも湯船で「あと少しのんびりしたい…」と混雑に心折れました。
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10. まとめ・反省と感謝
「節約登山」に召喚された来てくれた後輩に感謝!
山は命を預け合う場所。信頼こそ全てだと改めて実感。
ロープウェイ代をケチって自力下山したのも、節約とトレーニングのつもり…でも膝は怒ってる。財布は笑ってる。
こんな一日だけど、また次も挑みたい。みんなも「節約バカ縦走」どうです?