【転勤先の絶望日記】「ここだけは…」と思った土地で3年間耐え抜いた方法
住めば都って本当だけど…
「住めば都」って…ほんとに?
あれ、多分“都”にしか住んだことがない人が書いた言葉ですよね。
こんにちは、転勤族ランナーです。
走って、登って、出張して、節約して…を楽しむはずが、
あの時の3年間、走る気力も登る気力も節約する気力さえ吸い取られるような場所に転勤しました。
あの辞令を受け取った日、Googleマップでその地名を検索し、
ズームインしても草、ズームアウトしても草、と絶句したのを今でも覚えています。
電車は1時間に1本。夜8時には真っ暗。スーパーで豆腐買うにも冒険気分。
満天の星空と私一人。あの生活は修行でした。
…でもね、そんな地でも、3年間私はちゃんと生きてました。いや、むしろ“保って”ました。
この記事では、
- 「転勤先が自分に合わなかったとき、どう気持ちを切り替えたか」
- 「孤独や閉塞感のなかで、どう日々に意味を見出していったか」
- 「どんな小技・習慣・逃げ道が精神の安定に効いたのか」
を、当時の抹消した記憶を再インストールしてお届けします。
新天地への引っ越しや転勤を控えて不安な人、
すでに転勤先で「これはやらかした」と感じてる人、
どこでも生きられるタフさが欲しい人へ。
「どこでも、なんとかなる」を、実話で証明してみせます。
▼参考記事はコチラ
目次
- 転勤辞令、届いた日——「草」しかない画面に絶句
- ここが地獄か「絶望ポイント3選」
- それでも私は折れなかった!地味で効いた3つの“自分メンテ術”
- 住めば都、探せば都だった話
- まとめ:絶望したって、生き延びられる。むしろ、笑いに変えられる。
①転勤辞令、届いた日——「草」しかない画面に絶句
あの日のことは、今でも鮮明に覚えています。
机の上に、ふわっと置かれた転勤辞令。
「〇〇県〇〇村」と書かれたその紙を見た瞬間、私はまず…Googleマップを開きました。
ズームイン。草。
ズームアウト。草。
その間に、ポツンと見えるのは「農産物直売所」だけ。
ストリートビューで確認してみたけれど、見えるのは青空とサイドミラーと…草。
「ちょっと待って、私の新天地、草しかない?」と、静かにパニック。
でも、もう辞令は出てる。選択肢は「草へ行く」しかない。
こうして私は、“草の民”としての新生活をスタートさせたのでした。
②ここが地獄か「絶望ポイント3選」
1:走る場所が…ない(草の中を走る男)
ランナーにとって、住環境は死活問題。
私のスタートラインは、アスファルトじゃなく、田んぼのあぜ道でした。
田んぼ、田んぼ、田んぼ。
それ以外に走れる場所が見当たらない。
夕方には虫が顔に特攻してくるし、道の端には得体の知れないぬかるみ。
「ペース走」とは名ばかりの、“忍者走り”と“虫回避ダッシュ”の交互インターバル。
しかも夜は街灯ゼロ。ヘッドライト必須。
完全に“山登り仕様”でランニングしてました。
2:人がいない。いても近寄れない。
通勤中、すれ違う人間は「猫」と「おじいちゃん(無言)」。
あれ、猫って人間だったっけ。
スーパーではレジで無言で商品をスキャンされ、
レシートと一緒に、無言のプレッシャーも渡される。
地元の輪に入れない、というより、輪が見えない。
「村八分」とかじゃなくて、「そもそも村が八分だった」みたいな感覚。
人が優しくないんじゃない。人が“無”。
ある意味、一番メンタルやられるやつです。
3:推しが、いない。癒しが、ない。
田舎が嫌いなわけじゃない。でもね、
「スタバも、映画館も、本屋も、ない」ってどういうこと…?
あるのは地元密着の喫茶店(名前が“木”)と、
昭和から時が止まってるようなカラオケボックス。
何かに没頭することで気をまぎらわせようにも、
趣味の種すら見つからない。
私は、走ることしかできなかった。田んぼを。
③それでも私は折れなかった!地味で効いた3つの“自分メンテ術”
人は、絶望の中に放り込まれたとき、2種類に分かれます。
「無になる人」と、「いっそのことネタにする人」。
私は…ネタにする方でした(ギリギリで)。
以下、そんな“草しかない地”で、私がどうにかこうにか精神を保ってきた方法を3つ、紹介します。
①「県外逃走ミッション」発動:週末は隣県にワープ
週5日草と会話してると、感情が植物寄りになってきます。
「光合成してぇな…」とか思い始めたら危険信号。
そんな自分を救ったのは、“県外逃走ミッション”でした。
車で1時間以内のエリアに、ちょっと都会のイオンモールがあることを発見。
毎週末、「文明の香りを嗅ぎに行くドライブ」という名目で心の湿度を整えました。
スタバでカフェラテ買って、「あ、私は人間だった」と思い出す儀式。
また、日本は素晴らしい県です。隣接県までエリアに入れれば絶対何かあります。景観地、観光地、温泉、ショッピング、たぶん何とかなる。早急な自分の逃げ場所を見つけることがミソでした。
②「意味のないランニング」こそが、最大の意味
あぜ道を走る私を、近所の人が見るとこう言います。
「…何かに追われてるのかな?」
追われてません。
精神の崩壊から、逃げているだけです。
ランニングコースがなくても、スニーカーと草があれば走れる。
呼吸が荒くなることで、考えすぎてたことがどうでもよくなる。
走ってると、景色も変わるけど、気分も変わります。
あぜ道は、立派な“整備されてないカウンセリングルーム”でした。
やはり趣味こそが最強でした。
③「野良猫と今までの人間関係」:会話できる2大相棒
3か月目に突入した頃、完全に“孤独の達人”になっていた私。
唯一、言葉を聞いてくれる存在が2つありました。
近所の野良猫と、今まで転勤の度に築いた人間関係です。
野良猫には毎晩、「今日も会えたね、唯一の友よ」などと話しかけ、
ラインには「今日も野良猫と会話した」って昔の友達に画像を送っていました。
※返事はない。ただのシカトのようだ。でも、野良猫もライン友達も、わかってくれてる気がするんです。
④でもやっぱり住めば都、探せば都だった話
とはいえ、3年間ただの草原にいたわけじゃありません。
最初は「本当に何もないな…」と絶望しながらも、
なんとか住めば都を探すべく、小さな冒険を続けました。
すると不思議なもので、日本は本当に素晴らしい国で、
景観の良い場所や観光地、温泉、山や海…
どれか一つは必ず近くにあるんです。
私の場合は、仕事帰りに立ち寄れる小さな温泉や、週末の登山スポットが見つかりました。
それだけで、草原感はだいぶ和らぎました。
さらに、会社の同僚や取引先との交流も徐々に増えていき、
しんどかった日々も、話せる相手がいることで乗り越えられました。
振り返れば、その地域で築いた友人たちもでき、
しんどい思い出以上に、今では誇れる宝物です。
つまり、あの絶望の土地も、探せば楽しめる場所になったのです。
もしかしたら、「住めば都」は嘘じゃなかったのかもしれませんね。
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⑤まとめ:絶望したって、生き延びられる。むしろ、いずれは笑いに変えられる。
あの土地での3年間は、派手じゃなかった。
でも、静かに、自分の生き方の芯みたいなものを整えられた気がします。
不便すぎて笑えること、孤独すぎて泣けること、
それを「こんなもんだ」と受け入れたとき、
ちょっとだけ心が自由になる瞬間がありました。
今、転勤が不安な人。もう転勤してて“やっちまった”と感じてる人。
大丈夫。最初は絶望しても、工夫すれば“使えるネタ”になります。
そしてなにより、草しかなくても、生きていけます。
だって私、ズームインしても草、ズームアウトしても草の土地で、最後は笑ってしたから。
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