🔥 20年走り続けて、ついに“それ”を見た日
──それはいつもの、ただの朝ランのはずだった。
靴紐を結び直し、いつものようにいつもの道を走り出す。
朝の空気は冷たく、肺の奥が少し痛い。だけど、その痛みが生きている証のようで、私はいつものように前へ歩みを進めた。
20年。
膝が壊れても、腰が悲鳴を上げても、熱があっても、私は走ることをやめなかった。
それは誰かに見せるためでも、記録を残すためでもない。
ただ“走る”という行為が、私の中の何かを守ってくれていたからだ。
──そして、その朝。
雲が裂け、光が差した。
いつもの道に虹がかかり、世界がまるで異界の入口のように輝いていた。
その虹の架け橋の向こうに、私は“それ”を見た。
黄金の羽根が陽にきらめき、静かに立ち尽くすその姿。
風が止まり、時間が止まる。私はただ、息を呑んだ。
──20年走り続けて、ついに出会ってしまった。
伝説と呼ぶべき、あの存在に。

▼全国温泉の徹底比較記事はコチラから
▼全国転勤ライフ&転職についてはコチラから
▼ながら〇〇シリーズはコチラから
▼ホテル徹底レビューはコチラから
目次:虹の架け橋で“それ”に出会った朝
※本稿はノンフィクションです(たぶん)。
1. 20年走り続けた理由(雨の日も、熱の日も)
「走る理由なんて、いつの間にか忘れた。」
最初はダイエットだった気がする。 次はストレス発散。 その次は、何かに負けたくなかっただけ。 気がつけば、20年も経っていた。
雨の日も走った。 傘を差す人たちを横目に、ずぶ濡れで川沿いを駆け抜けた。 夏の日、アスファルトの熱が靴底を焦がしても、止まらなかった。 冬の朝、吐く息が白く凍りつく瞬間、 心臓がドクドクと鳴る音に、自分が生きていることを知った。
膝が壊れても走った。 腰が悲鳴を上げても走った。 誰に頼まれたわけでもなく、誰に褒められるわけでもなく、 ただ、走らないと自分が自分じゃなくなる気がした。
走るという行為は、私にとっての「祈り」だったのかもしれない。 仕事で落ち込み、現実に打ちのめされた夜も、 靴紐を結ぶことで、もう一度立ち上がれた。 足が前に出るたびに、心の中のモヤモヤが少しずつ消えていった。
20年。 それは、長いようで、ほんの一瞬だった。 走ることはもう習慣ではなく、 「呼吸」と同じくらい自然な行為になっていた。
──そして、あの日も。 私はただ、いつものように靴紐を結び、 いつもの道を走り出した。
けれどその朝、 空が割れ、世界が少しだけ変わる瞬間を、私は見ることになる。

🥩 半額以下!?特選黒毛和牛セット
しゃぶまるの黒毛和牛は、旨み・霜降り・コスパの三拍子。 家しゃぶの満足度を一段上げたい人にぴったりです。
※ 本記事はプロモーションを含みます。リンクからの購入で転勤族節約ランナーに報酬が発生する場合があります。2. その朝、空が割れた(虹の架け橋)
──その朝は、なにかが違った。
空は灰色。風は冷たく、川面は静かに波打っていた。 それでも、私はいつものように走っていた。 長良川沿いの道を、リズムを刻むように、トントンと。 ただ、足音だけが世界に響いていた。
そのとき、突如として雲が裂けた。 まるで天が「もうすぐだ」と囁いたかのように。 光が差し込み、雨粒のカーテンがキラキラと揺れはじめた。
そして──現れたのだ。 虹だ。 完璧なアーチを描いて、川をまたいでいた。 まるで天と地をつなぐ、巨大な架け橋のように。
私は立ち止まった。 息を整えながら、ただその光景を見つめた。 虹の始まりはまだ遠くにある。 でも、走っていけば届く気がした。
何かが私を呼んでいた。 「おいで」と、あの光の向こうで、確かに誰かが手を振っていた。 理屈じゃない。 身体の奥底が、走れと言っていた。
──そうして、私は走り出した。 これまでの20年が、この瞬間のためにあったような気がした。 息が上がっても、膝が悲鳴を上げても、構わない。 ただ、あの虹の向こうへ。 まだ見ぬ何かを、この目で確かめたかった。
風が強くなり、川面が光を散らす。 世界が少しだけスローモーションになった気がした。 足音がリズムを刻み、心臓の鼓動と重なっていく。
──そして、見えた。
虹の終わり、その架け橋の先に、 黄金に輝く何かが、ゆっくりと立ち上がっていた。
そう、あれは──伝説の存在。 鳳凰。

3. 伝説の鳳凰、現る(そして伝説へ)
──あれは確かに、鳳凰だった。
虹の袂(たもと)で、淡い光を浴びながら立っていたその姿。 黄金色に輝く羽。風を切るような輪郭。 その一瞬、時が止まった。 呼吸も、心拍も、何もかも、虹の音に溶けていった。
私の20年のランニング人生が、ひとつの点に集約される。 積み重ねた朝、破れた靴、消えかけたモチベーション。 その全部が、この瞬間のためにあった気がした。
──鳳凰だ。 神話の鳥だ。 生と死のあいだで、炎の羽をまとい、再生を象徴する不死鳥。 まさか、自分の足で、現実の世界で、それに出会えるなんて。
涙が出そうだった。 長良川の風が頬を撫で、世界がゆっくりと金色に染まっていく。 「ありがとう」と、心のどこかで誰かに呟いた。 世界がやさしく、柔らかく見えた。 きっと、私は選ばれたのだ。そう思った。
──だが、次の瞬間。
その“鳳凰”は、ふいにこちらを見た。 そして、軽やかに、鳴いた。
「ケーン」
……あれ?
「ケーン」
──鳳凰、鳴く。いや、鳴いとる。めちゃくちゃ鳴いとる。
風に揺れる黄金の羽。虹に照らされる美しいフォルム。 その正体は──
キジ。
…ただのキジ。 日本の国鳥。おなじみの田んぼエリア代表。 たぶん近くの畑から飛び出してきただけ。
それでも、あの瞬間、私には鳳凰に見えたんだ。 魂が震えるほどに、美しく、そして神々しかった。 その後キジは、虹の向こうへと羽ばたいていった。 まるで「お前もまだ、走り続けろ」と言わんばかりに。
私は立ち尽くしていた。 笑いながら、泣いていた。 人生、こういう瞬間がある。 壮大な勘違いが、時に人を救うのだ。
──虹の向こうに鳳凰はいなかった。 けれど、あの朝、確かに私は何かに出会った。 それはきっと、信じる力とか、続ける強さとか、 そんな言葉では言い表せない“何か”だったのだと思う。

4. 伝説との遭遇、きっと奇跡だった
──あの朝のことを、今でもはっきりと覚えている。
虹の向こうにいたのは、鳳凰ではなく、ただのキジだった。 でも、たぶんそれでよかったのだと思う。 もし本当に鳳凰だったら、私は燃え尽きていたかもしれない。 キジくらいが、ちょうどいい。人生、だいたいそんなもんだ。
それでも、あの瞬間に見た景色は、確かに奇跡だった。 濡れたアスファルトに光が反射して、 長良川の風が頬を撫でて、 世界がふわりと優しく見えた。 ほんの数秒、すべてが報われたような気がした。
20年走り続けてきた理由なんて、もうどうでもいい。 ただ、あの朝のために走ってきたんだと、今は思える。 そして、これからも──たぶんまた、走り続ける。
人生って、鳳凰を探してキジに出会うようなものかもしれない。 それはちょっと間抜けで、でも妙にあたたかい。 期待した奇跡じゃないけれど、 「これでいい」と思える瞬間が、ちゃんと用意されている。
あの日、私は奇跡を見た。 それは“鳳凰の姿をしたキジ”という名の、 ──ちょっと間違った、でも最高の奇跡だった。
だから今日も、私は走る。 虹の下を、キジのいたあの道を。 いつかまた、あの伝説(っぽい何か)に出会える気がして。
奇跡は、思っているよりも地味な姿でやってくる。
でも、それに気づけたとき──きっと、あなたの人生も少しだけ光る。
……そういえば、キジ鍋って美味しいらしいよな。…ふむ。

「戦いの後は、ご褒美肉。」
……我が家の冷凍庫、満室だった。